京都議定書の効果は?

2005年2月16日、京都議定書が発効しました。
97年12月、温暖化防止京都会議で採択されて以来、実に7年後の発効。
急ぎの問題のはずなのに、発効までにすでに随分と時間がかかってしまいました。
発効が遅れた理由は、やはり、国同士の利害対立が尋常でなかったから。
こんなんで、平気なのか?今後もごたごたしそうで非常に心配な感じです。

京都議定書では、温室効果ガスの排出削減目標を定めており、先進国には削減義務を課しています。
1990年の先進国の総排出量を基準として、2008年~2012年の平均削減量を1990年比5.2%削減が全体の目標です。
国別では、欧州連合は8%削減、日本やカナダは6%削減という目標になっています。
7%削減を目標とされた米国は、経済への悪影響を理由に2001年に離脱。
「地球温暖化の原因は先進国による部分が大きい」との理由から途上国には削減目標は定められていません。


2003年度ですでに90年比8%アップの排出量を記録した日本は、1990年レベルに排出量を落とすには、14%も削減しなければなりません。
削減には省エネ努力が欠かせませんが、日本は省エネ先進国で、この先一層の省エネ努力をしたとしても、どの程度削減に効果が上がるかは不明です。
省エネを補完する削減策として排出量取引、共同実施、クリーン開発メカニズムなど「京都メカニズム」が認められていますが、京都メカニズムが削減策の中心となってしまうと本末転倒にもなりかねず、日本としては非常に苦しい立場になります。

(ここからは主観的な意見ね)
問題点は多いです。
このような取り組みが批准した「有志」だけで行われるところにまず疑問があります。
京都議定書の最終的な意義は、「全体としての排出削減」であり、国ごとの競争でもなければ先進国が途上国を保護するしくみでもないはず。
世界の排出量ワースト5は2000年時点で1位米国、2位中国、3位ロシア、4位日本、5位インド、となっており、排出ワースト国の中で削減目標が義務付けられているのは日本だけです。
このワースト5を見ていると、「温暖化の原因は先進国」という前提自体の根拠が危ぶまれます。
「今」をスタート地点にし、「発効した時」から何%削減を「よーいどん」で全員が実施する、という形であれば、削減量目標の不公平感は薄れるし、やる気もおきます。
それでも省エネ技術が「これから」の国に若干有利ではありますが、そこは京都メカニズムを使って良いことにして、省エネ先進国は、技術力の提供で地球規模の排出量削減にもっと貢献することができるはずです。

日本やEUがせっせと削減努力を行い、その結果、経済が多少衰退する可能性は否めません。
その間に「経済優先」の米国や、「途上国」の中国がせっせと排出量増加を続けていけば。
なんか、不公平です。
日本国内では、削減推進の方法論にも省庁間での対立があります。
環境税導入に積極的な環境省・農林水産省と、消極的な経済産業省。
国内での利害関係をきっちり整理できないため、国としての姿勢もなにか中途半端なものになっている気がします。
矛盾が一杯。
次の5年間、今回達成できなかった日本は、よりきつい目標を与えられ、「お金で解決」していくのでしょうか。

(H17.2.21)