消費生活アドバイザー資格FAQ

Q.消費生活アドバイザーとはどのような資格ですか。消費生活専門相談員、消費生活コンサルタントとの違いはどんな部分ですか。

 

経済産業大臣認定の公的資格です。「企業と消費者の橋渡し役」とよく言われますが、企業の消費者対応部門(消費者相談窓口など)の担当者やマーケティングの担当者、またそのような職を目指す人などが取得すると良いようです。

同分野の資格に消費生活専門相談員、消費生活コンサルタントがあります。

消費生活専門相談員は行政の消費生活センターなどで相談員を目指す人向けの資格で、試験を受けて合格すると取れる公的資格です。国民生活センターが実施しています。

消費生活コンサルタントは(財)日本消費者協会の「消費生活コンサルタント養成講座」(約2ヶ月間)を受講して修了するとその称号が与えられます。

三種類とも基本となる知識は同じですが、消費生活アドバイザー資格はどちらかというと、企業で働く(ことを目指す)人、消費生活専門相談員は行政で働く(ことを目指す)人に多いようです。

※試験要項(7月頃配布)は日本産業協会にご請求ください。

 

Q.消費生活アドバイザーの試験はどのようなスケジュールで行われますか。

 

一次試験(筆記)と二次試験(論文・面接)があります。

一次試験は10月の初旬、日曜日一日かけて行われます。これに合格すると(11月初旬発表)11月の最終週(土日ー東京会場の場合)の二次試験を受験することができます。

二次試験は論文と面接があり、人によっては土曜日一日で論文と面接両方を受ける人と、土曜論文、日曜面接、と二日に渡る場合があります。

受験地から遠い人を土曜一日で済ませるという配慮はあるようですが、一日で面接と論文がある場合には、面接用のスーツで論文試験を受けなくてはならないというデメリットもあります。発表は2月の初旬で、これは日経新聞や地方新聞などにも名前が載ります。日本産業協会のホームページでも合格者名の発表が見れます。

2月末か3月初旬に4日間の研修を受け(企業の消費者部門で働いていて推薦状がある人は免除)4月1日に消費生活アドバイザーの称号が与えられます。

なお、一次を合格し二次試験に不合格だった場合は翌年に限り一次試験を免除されます。

7月上旬より受験要項が出ますので、その頃になったら日本産業協会に受験要項を申請してください。

 

Q.求められる知識と能力はどんなもので、どんな人に向いていますか。

 

求められる知識と能力ですが、よく「生活者としての視点」などと言われますが、実際にはもう少し高度なレベルのような気がします。

広範囲に渡る知識が必要で範囲も消費者問題・行政・法律・経済一般・企業経営・経済統計・衣食住・商品サービス・生活経済・環境など多岐に渡ります。

このうち消費者にかかわりが強いことで、知識+時事問題という感じです。

私の印象では、知識の方もとても基礎知識とは言えない重箱の隅的知識も出てくる、という印象です。やはり何か関わりのある仕事をしていた場合にはその点で有利でしょう。私の場合はマーケティングをかじっていたおかげで統計がやや簡単だった、という程度です。なにしろ範囲が広いので「消費者問題に直接関わっていた」くらいの人でないとなかなか楽勝ではないでしょう。

女性の合格者が多いことと「消費生活」という名称から女性に有利という印象を受けますが、経済や企業経営・法律などは普通に生活している女性が興味を持ちやすい分野とは言えません。逆に男性は一般的に衣食などはとっつきにくく感じるようですが、これとて勉強すればまったく歯が立たないものでもありません。

はっきり言えることは、やはり試験対策が必要で、単なる生活者というだけでは難しい、ということです。

これを逆説的に言えば「試験対策さえすれば、今までの生活態度(?)はあまり関係がない。」とも言えます。

皆さんがんばりましょう。

 

Q.資格を取るとどのようなことができますか。どんなメリットがありますか。

 

まじめな言い方をすると取ったからと言ってそれだけではたぶん何にも変わらないでしょう。

ただ、そう言ってしまうと実も蓋もないのでいくつか例を挙げて見ましょう。ただ、これはあくまで「こういうチャンスがある場合もある。」というもので資格が保証してくれるものではありませんが。

・有資格者が1万人をやっと超えたという程度の人数である。よってまだまだ希少価値もあり(かといってそれほど無名な資格でもなく)執筆やTV出演、講演や出版のチャンスが増える。

・就職に役に立つ場合もある。合格者は日本産業協会の資格者データベースに登録されます。そのうち就職を希望する人のデータは企業からの問い合わせに対して開示され、就職が決まる場合があります。(注 日本産業協会ではデータの開示を行っているのみで仕事の紹介はしていません。企業から連絡を受けたらあとは個別交渉です。)

・有資格者の団体(日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会等)に入会して様々な研究活動を行うことができます。

有資格者は平成21年度試験合格者までで約12800人です。

 

Q.試験の範囲はどんなものですか。

 

消費者問題、消費者のための行政・法律知識(行政知識、法律知識)、消費者のための経済知識(経済一般、企業経営、生活経済、統計知識、地球環境問題)、生活基礎知識(衣服と生活、住生活と快適空間、食生活と健康、医療と健康、社会保険と福祉、余暇生活、商品・サービスの品質と安全性、広告と表示、暮らしと情報)です。

一次試験はそれぞれの科目について、5問中2問を選択する形式(正しい文か誤っている文を選択)や、語群から選んで空欄を埋める方式がほとんどです。

二次試験はこれらの科目からそれぞれ小論文のテーマが提示されます。そのうち2問を選択して、60分間で800字程度の小論文を作成します。

具体的な範囲は日本産業協会から発表されます。

 

Q.試験の難易度はどのくらいですか。

 

一般的には中の上と言われています。

つまり、司法試験や税理士、弁理士などよりは簡単で、AFPあたりよりはやや難しいのではないかと言われています。

ただし、これは性質の違う資格どうしの比較であり、人によって得意不得意もあるわけです。

資格を取るのに費やした期間を私の保有資格で比較すると次のようになります。

・消費生活アドバイザー・・・勉強期間・一次2ヵ月、二次3週間(ただし勉強期間中無職であった)

・AFP・・・勉強期間6ヶ月(ただしフルタイム稼動中であった。そしてFPの場合は通信教育を修了しなければ受験資格が得られないため、これでもぎりぎり短く済ませた方である)

・DCプランナー2級・DCアドバイザー・・・同じ分野の資格だがDCアドバイザーの方が難易度が高い。DCアドバイザーの発表前にDCプランナーの応募期間が締め切りになるので両方受けた。かけた時間は両方合わせて約1ヶ月。

結果はDCプランナー2級は合格、DCアドバイザーは3科目中2科目合格。

・初級システムアドミニストレーター・・・勉強期間3ヶ月(ただし消費生活アドバイザー受験の時とは比べ物にならぬくらい付け焼刃的勉強方法であった)

・色彩検定3級・・・勉強期間6ヶ月(趣味で通信教育を受講していた。そういう資格があるならやってみようという感じで資格を受けた。)

つまり、人それぞれということです。

過去問題を取り寄せて、自分にあうかどうか検討してみるといいでしょう。

また消費生活アドバイザー受験用の通信教育(必須ではない)が産業能率大学などで開講されていますが、これの学習期間は1年間となっています。

 

Q.受験者数、合格者数はどのくらいですか。

 

平成21年度の受験者数は通常試験者、第一次免除者(前年に一次をクリアしている人)をあわせて2741名。合格者数は498名で合格率は20.2%でした。

男女比は、以前は女性の比率が多かったですが最近男性受験生が増えており、合格者は6:4くらいになっています。

年齢層は平成21年の場合40代が最も多く合格者の約20%が46~50歳の年代に属していました。

消費者部門の責任者の受験や、定年後を睨んで受験される方が増えているのでしょうか。

平成21年度試験結果はこちら。(日本産業協会

 

Q.消費生活アドバイザー受験対策の通信教育はどのようなものがありますか。

 

書店の資格試験のコーナーを見ても、消費生活アドバイザー関連の書籍はあまり見かけません。受験人数が毎年2000人台というマイナーさがいけないんでしょう。

そこで、通信教育を利用するという手があります。

受講者が多いのは産能大学の通信教育(日本産業協会のテキストを使用=出題率も高い)です。

産能大の通信教育は科目ごとに11冊の教材からなります。これだけでもかなりの分量です。学習期間は1年間となっていますが、集中して取り組めばもっと早く終了することが可能でしょう。(2009年度から産能大の教材が変更され、全5冊程度になったようです)私はFPの通信教育で産能大を利用しましたが、採点が機械のためか、提出課題の返却が1週間~10日くらいと、通信教育にしては破局の速さです。

それにニュースレターという会報(?)のようなものが使えるという噂です。

こと試験勉強に関しては、周りの人が知っていて自分は知らない知識はなるべく少ないほうがいいので・・・。

なお、私どもLICCでもいくつかの添削講座&無料メールマガジンをやっています。ぜひご覧になってください。

 

Q.独学で学ぶ場合の参考書はどのようなものがありますか。

 

私が使用したものをご紹介します。

●テキスト

「消費生活アドバイザー試験合格への基礎マスター」東京教育情報センター¥3500

B5判 約320ページ

●問題集

「消費生活アドバイザー試験学習ポイントと重要問題集」東京教育情報センター¥3000

B5判 約270ページ

(東京教育情報センター TEL 03-3365-0187)

 

この2冊はセットで使いました。これで全ての科目を網羅できるので、「とりあえず全部終わったぞ。」という気持ちになれます。通信教育が苦手な方、挫折が心配な方にお薦めします。問題集の方は毎年出ているわけではなさそうなのですが、過去の問題を科目ごとに並べてあり、解説もとても詳しくて役に立ちました。

ただ、二次試験対策がまったく載っていないので二次に対してはせめて過去問くらいは入手して練習しておくことが大切です。

過去問題については産業能率大学から過去問題集が出ています。

 

●副読本

「くらしの豆知識」国民生活センター¥450

「ハンドブック消費者」内閣府国民生活局¥500

 

くらしの豆知識は9月の半ばごろ発行されます。これは一次の受験会場に行ったらみんな持っていてさすがに焦り、二次試験の前に買いました。二次の勉強にかなり役に立ったという印象があります。

ハンドブック消費者は消費者行政や消費者関連法令がまとめてあり辞書的に使えます。現在も「ちょっと調べる」というときに役に立っています。

大きな書店では売っていると思いますが、確実に置いてあるのは政府刊行物センターや取扱店です。

 

Q.消費生活アドバイザー資格取得にかかる費用は?

 

・受験料 ¥12600

・研修(2月末か3月頃4日間。ただし企業で消費者部門で勤務している人は免除)¥7000くらい。

・登録料 ¥10500(5年に一度更新。)

・更新講座受講料¥2700を3~5講座(5年間で受講すればよい)

以上が最低限かかる費用です。

資格取得のための講習会や通信教育などを含めても5~6万円程度で取得できます。

かなり安い方だと思います。

 

Q.採点方法がいまいちわかりません。例えば、正しいものを2つ選べの場合は2つともあっていないといけないんですよね?2つあって、何点なんでしょうか?
あと、穴埋め問題は5つあわないと正解にはならないんですよね?採点方法が分からなくて困っています。

消費生活アドバイザー試験は全部で55問あり、1問が10点です。
2択の場合は、1つ正解なら5点、2つ正解なら10点です。
2つともあっていないと点をくれないということはありません。
穴埋め問題の場合も、5つあれば1つ2点、10個なら1つ1点で、正解の数の分が得点となります。
ちなみに解答時間は1問につき4分が目安となります。
(60分で15問、80分で20問など、3時限に分かれます)
昨年から問題文を持ち帰ることができるようになり、解答も翌日あたりに発表されていましたので、自己採点もできるようになったようです。

 

Q.『どうしても意味の分からない問題などを電話やメールで聞くことはできますか?』
こちらのサイトではできますか?
こちらのサイトじゃなくても、電話で聞いたりできるところがあるのでしょうか?
産業能率大学の講座は終了しているので、質問状も書けず、困っています。

 

ご質問についてはわかる範囲でお答えしますので遠慮なくいつでもメールをください。
私は受験生向けの指導をしているので、どういう点で受験生の方が悩まれるのか、などの情報をいただくことは、こちらにとっても大変勉強になります。
「生の声」はとてもありがたいんですよ。
ただ、即答できるかどうかわからない(できない場合の方が多いと思う)ので、できれば電話よりもメールでお願いします。

ほかに電話で質問できるところとしては、各省庁の消費者窓口がお勧めです。
特定商取引法なら経済産業省、食品表示なら、農林水産省や各地の農政局など、いずれも一般消費者を対象とした窓口があります。
親切に教えてくれますよ。

 

Q.試験は何点以上だったら合格とかあるんでしょうか?

試験の合格ラインについての記述は、7月頃出る試験要項に記されていると思います。
受験要項を入手したら、注意深く読むようにしてください。

昨年までの合格ラインは、1次試験3科目合計で65%と発表されていました。
ただ実際には多少の人数調整が行われるようです。
一次は3人に1人、二次は2人に1人が合格しています。
昨年の自己採点でも63%くらいから合格者が出ていましたので、1次終了後も、発表までは諦めることはないと思います。

また、特別点数の低い科目があるとダメという噂も、過去にはありました。
平成19年、18年は、私が解いてみた感想では三時間目の経済分野が難しかったと思います。
1、2時間目で7割、3時間目6割くらいをまずは目指してはいかがでしょう。

 

Q.書きたい論題や興味のあることはどんどん調べ詳しくなりましたが、内容が限定的で、受験に対応できると思いません。幅広くもっと書いていくべきだとわかっているものの、スランプでなんにもかけないまま、4月をまるまるつぶしてしましました

論文の勉強で獲得すべき力は、「考える力」です。
知識は、意見を言うために必要ではありますが、最終目的ではありません。
一つの論題にとりくんで考えを深めていった過程を、他の論題にも応用できるようにするのが勉強のコツです。
問題意識の持てるテーマを増やしていくようにしてください。

 

Q.経済一般と生活経済の視点をどう区切っていいのか悩みます。経済一般については書くことが明確にわかるのですが、生活経済の場合どうしても経済一般と重複してくるのですが、どのへんで使い分けるべきかわからないのです。

科目によって視点を変える必要はあまりありません。
論題をしっかり読んで、何を書かせたがっているのかを読み取ることが大事です。
その結果、経済一般と生活経済が同じような内容になったなら、それで大丈夫です。
ただ、生活経済は、「生活経済の視点から」「家計の立ち場から」などの言葉が問題文中にあることが多いです。
そのような場合には、一家計を預かる個人としての立場から素直に意見を書くようにしましょう。
家計=生活経済は、皆が経験者なので、意見も持っているし、書きやすい題材だと思いますよ。

 

Q.私は現在、○○に携わる仕事をしている者ですが、その前は☆☆に5年間勤務していました。もし消費生活アドバイザーなったとして、この5年間で得た知識や経験が活かされてくる場所・場面はあるのでしょうか。活かされてくるものであればぜひこの資格に挑戦してみようと思っています。

 

おそらく商品知識や流通に関する知識はアドバイザー試験の範囲でもあると思いますし、活躍できる場面はかなりあると思いますよ。
最近は食品表示や消費期限の知識の有無などが、そのまま消費者問題に結びついています。
ただ、活かすきっかけを見つけるのはその方次第です。
資格をとれば自動的に役に立つというものではないので、活かす場面を積極的に見つける努力をされると良いですね。

 

Q.今(5月)から始めて10月上旬の試験に間に合うでしょうか。

勉強を今スタートされる方がとても多いです。十分に間に合う段階だと思いますよ。
私自身が受験したときは、プータロー中に受験で時間はたっぷりあったのですが、8月末からの勉強でした。
この資格の学習は範囲が広いので、新たな関心を見つけるにも役立ちます。ぜひ、取り組んでいただきたいと思います。

 

Q.最近、「ニュース検定」の存在を知りました。二次試験対策の一助となるかな、と感じましたが、いかがでしょうか?

ニュース検定は毎日新聞主催の検定のようですね。
サイトを見たところ、ほぼ選択式の問題のようなので、試験自体はむしろ一次試験対策かな、と思いました。
ただ、テキストは参考になるかもしれません。(私も買ってみようかな、と思っています)
似たような検定で日経新聞主催の日経テストというものもあるようです。
http://ntest.nikkei.jp/
どちらの検定も、受検するかどうかは別として、比較的安価なテキストは参考になるのではないでしょうか。


Q.今まで幾度か資格取得にチャレンジしてきましたが文章問題や論文でタイムアップとなる事が多くなかなかコツを掴む事ができませんでした。
出題内容にもよると思うのですが数多く添削するなかでポイントでどのようなところなのでしょうか?

ご指摘の通り、アドバイザーで難しいのは小論文があるところですね。
小論文の場合、
(1)基本的な文章力・論文作法を身につける
(2)本番形式(手書きで60分以内に作成)に慣れる
(3)消費生活アドバイザーとしての視点を磨く
の三つのポイントを身につける必要があります。
タイムアップとなる事が多いという場合には(2)の練習が効果的だと思いますよ。
何度か書いて、自分の弱点(書くのが遅い、書き出しで悩むetc)をつかんだら、
そこを強くしていくように訓練すると良いですね。

Q.2年前のU-CANのテキストを持っております。今年度用の新刊テキストでなくても、今年度受験は可能でしょうか?以前メルマガの中で、持っていれば古いものでも良いとありましたが、2年も前のものでもよいでしょうか?

テキストについては、2年前のものであれば訂正事項は少ないですのでそのまま使えると思います。
ただしその後の法改正をWEBなどでチェックしておいてくださいね。
特定商取引法の改正や食品のアレルギー物質表示あたりが最近改正されています。

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