消費生活能力検定試験のための勉強方法

消費生活能力検定試験に向けて、何を身につければ良いのでしょうか

 

■勉強に対する姿勢

この試験の趣旨は「消費者力」の向上。
つまり、「良い点をとればおしまい」ではなく、自分の消費者力の一つの指標と受け止めるべきです。
通常の資格試験であれば、合格と不合格では一点差でも大きく異なり、まぐれ合格、鉛筆転がし合格、山あたり合格であろうと合格は合格、緊張して力が出せなかった場合でも不合格は不合格、と明確な違いがあります。
消費生活能力検定は、そのような「一点差」で明暗の分かれる試験ではありません。
結果よりも勉強する過程に意義があるのです。

したがって、消費生活能力検定の試験準備に近道はありません。
「ここまでやればOK」もありません。
たとえば満点を取ったとしても、それで学習が終わりということではありません。
勉強を通して身につけるべきものは、消費生活に対するアンテナです。
勉強を通して消費生活への興味・関心を高めることを目標にしましょう。
そうすることで、読むべき新聞記事などが自然と目に入ってくるようになっていきます。

■だけど面子もあるよね、という場合

非常に常識的な正論を吐いてしまいましたが、
「とは言っても」
というケースにも着目してみたいと思います。

この試験、今後団体受験が増えていきそうな気配です。
日本消費者協会によればH16年度も、企業単位や業界単位、企業のお客様相談室、地方自治体の職員、学校の先生の団体など仕事がらみで受験を余儀なくされた人々も多かったようです。
そういった場合、やはりあまり恥ずかしい結果に終わりたくない、と思います。

消費生活全般へのアンテナ・・・よりは効率の良い、試験攻略の勉強方法を考えてみましょう。

■教材

別項にも書きましたが、消費生活能力検定試験対策としての記事が載っているのは現在のところ「月刊消費者」(日本消費者協会・月1回発行・460円)onlyです。
この雑誌の中に「受験対策コーナー」が見開き2ページ設けてあり、本番形式の問題5題と解説が掲載されています。実際、どの程度のレベルのどんな問題が出てくるのか不明だった第1回目試験前はこのコーナーを活用した方も多かったようです。
H17年2月号は生活経済分野が5題。
ただ、すべて10月実施の第1回一般コース問題から掲載されているため、第1回を受験された方であれば、すでにお手元に問題文と解説があると思います。
8月号くらいからこの「対策コーナー」は連載されているのですが、どうでしょう。本番で1問2問、ここで取り上げられた問題が出題されたのでしょうか。(私は2月号から購読を始めたため、以前の対策コーナーについては不明です)

とりあえず問題文の感じや難易度をつかむため、この雑誌を講読してみるのは一つの方法です。
ただ、年間購読しても全60問で本番の70問に追いつきません。
これ以外の方法でも情報収集する必要があります。

ちなみに出題分野はこちらです。 一般 基本


■インターネットを駆使

私は消費生活アドバイザーの受験指導という仕事柄、日常の仕事が勉強のようなものでもあり、とりたてて準備はしなかったのですが、苦手な衣生活、住生活、サービスについては一応事前に知識を整理しました。

衣生活に関しては、クリーニングに関するHPを一通り読み、繊維の性質や加工について消費生活アドバイザー用のテキストから抜書きし、レジュメを作りました。B5で3枚ほど。
住生活についてはやはり消費生活アドバイザー用のテキストや、インターネットでキッチン設備(アイランド型など)の種類や水道、ガスのホームページで湯沸し釜のことなどを学びましたが、これは完全にヤマを外しました。
サービスでやっておいて良かったなあと思ったのは各種約款のチェックです。
約款については内閣府消費者の窓で全般的なことに触れていますが、もう少し詳しく知っておく方が良いでしょう。
各事業者の約款でも良いので、目を通しておきましょう。とくに損害賠償やキャンセルなどの扱いに注目です。
また、消費者マークなどについては、百聞は一見にしかず、なのでインターネットが便利。いちいちマークのついた商品を探しにいかずとも、大丈夫です。
私もそういうページを作っています。
試験に出るマーク一覧
消費生活能力検定では、それほど意表をついたマークは出ませんが、マークの図柄を見て、そのマークの表す内容がわかるようになっていることが必要です。
全体的に消費生活能力検定は、消費生活アドバイザー試験に比べて、より「生活者としての知識・知恵」的な分野が多いように思います。
衣生活なら洗濯や保管方法など実生活で行う行動。
サービスならキャンセルや損害賠償など「困ったときにどうするか」。
また、悪質商法や生活経済は当然として、食・住・環境分野でも「法律知識」が幅広く問われています。

コツは全分野について満遍なく知識をつけていくこと。
知っていればごくごく基本的と思うような知識が問われ、問題文も素直で引っ掛けがないため、1テーマを徹底的に学習する必要はありません。
7分野のうち「もっとも嫌い」「もっとも苦手」「もっとも興味ない」と思う分野に力を入れるべきです。(私の場合、衣生活^^;)

■分野ごと学習ポイント

▼衣生活

・綿、毛、ポリエステル・・・など繊維の特徴、長所、弱点
・取り扱い絵表示の読み方
・家庭で洗濯する場合の注意・コツ
・クリーニング店に依頼する場合の注意・コツ・・・店の選択、トラブルの場合どうするか、クリーニング事故賠償基準など
・サイズ表示の見方
・保管の仕方・・・防虫剤の使い方など

(こんな分野もチェックしてみよう)
・漂白剤の使い方
・洗剤の選び方
・撥水性など加工の効果

▼食生活

・食物が体に与える影響・・・・コレステロールや塩分、乳酸菌など
・特定保健用食品・・・マーク、表示の決まり、どんな食品か
・JASマーク・・・複数あります。それぞれの意味とデザイン。
・期限表示・・・消費期限と賞味期限の日数、危険度
・アレルギー物質表示・・・表示ルールの把握
・食品添加物・・・許可基準など
・遺伝子組み換え農産物の種類と表示

(こんな分野もチェックしてみよう)
・話題の栄養成分・・・ポリフェノールや大豆イソフラボン、ギャバなど
・トレーサビリティのしくみ
・栄養成分表示のルール・・・「無糖」「低カロリー」の意味は?
・食品表示の読み方・・・表示必須項目は?ナトリウムとは?

▼住生活

・洗剤の安全な使い方・・・表示義務、
・家電の補修用性能部品・・・保有年数、保有年数の起算
・賃貸住宅敷金トラブルについて・・・費用負担が必要な場合と必要でない場合を把握
・定期借家契約の要件
・不動産広告の読み方
・新築住宅の瑕疵担保責任について・・・対象となるのはどんな不具合か

(こんな分野もチェックしてみよう)
・換気・・・建築基準法参照
・耐震基準・・・これも建築基準法で義務付け
・バリアフリー住宅の特徴
▼サービス

・標準宅配便運送約款
・特定商取引法の対象取引と法規制・・・エステ、学習塾、家庭教師派遣、語学教室、結婚情報、PC教室
・旅行業約款
・医療用語・・・インフォームドコンセントなど
・公的介護保険のサービス内容・・・改正点にも注目
・ネット取引関連

(こんな分野もチェックしてみよう)
・リフォームの契約
・迷惑メール対策・・・特定電子メール法など
・混合診療とは・・・現在解禁論議中
▼契約・悪質商法

・契約成立のタイミングとは
・クーリングオフの要件
・消費者契約法の内容
・成年後見制度のしくみ
・民事訴訟のしくみ
・消費者基本法

(こんな分野もチェックしてみよう)
・訴訟の費用
・悪質商法の類型・・・キャッチセールス、SF商法、ネガティブオプションの内容と法律など
・未成年者の契約
・無効となる契約
▼生活経済

・クレジット契約にかかわる法律・・・割賦販売法の要件
・国民年金のしくみ・・・被保険者区分や受給要件、保険料免除要件など
・税制・・・税金の種類、支払い方法、控除方法
・借金の整理方法・・・自己破産、個人再生など

(こんな分野もチェックしてみよう)
・金融商品購入時の注意・・・金融商品販売法
・ペイオフの内容
・社会保険制度
・生活保護制度
▼環境

・省エネのコツ
・3Rの意味と行動・・・4R、5Rも念のためチェックしておこう
・リサイクル法の概要・・・容器包装リサイクル法、家電リサイクル法、自動車リサイクル法、資源有効利用促進法〈パソコンリサイクル)
・環境ホルモン・・・関連物質、影響など

(こんな分野もチェックしてみよう)
・グリーンコンシューマーの行動原則
・リサイクル関連のマーク